2022/12/12 22:05

こんにちは。にほんごHACHIです。

朝の北風がとても強く冷たくなって、真冬らしく1日が短く感じるようになってきました。

今日の深谷の最高気温11℃ 最低気温2℃


さて、高齢化社会が関係しているかはわかりませんが、ご近所や、親戚、親族など、突然のご不幸に遭遇することは、少なくありません。

クリスマス、お正月を迎える時期ですが、本日は、日本での生活で、知っておきたい「喪中」について、お伝えしたいと思います。


「喪中」とは?

喪中とは、近親者が亡くなった時に、故人の死に際して、故人の冥福を祈り、追悼の意を示すために、自分の行動を慎んで、一定期間、喪に服することを言います。

その中で、「忌」と「服」があります。

「忌」は「忌中」、「服」は「喪中」を表します。

「忌中」は、お寺では亡くなってから49日、神式では50日祭までの期間です。

「喪中」は、下記に記載する期間(長くて13ヶ月)です。


「忌中」とは?

外部との接触を避けて身を慎み、故人のために祈りを捧げる期間です。

仏教では、「四十九日法要」、神道では「50日祭」を執り行うことで、忌明けします。


「喪中」の「服」とは?

残された遺族が悲しみを乗り越え、通常の生活に戻って行くのに必要な期間とされています。


喪中になる範囲


親等

0親等 夫、妻

1親等 父母、配偶者の父母、子供

2親等 兄弟姉妹、兄弟姉妹の配偶者、祖父母、孫


一般的には2親等までが喪中になるとされ、3親等からは喪中としないことが多いです。

ただし、故人との縁が深い場合には喪に服してもよいとされています。


期間

喪中の期間についても、続柄が関わります。

喪中の基準は、明治時代に定められた太政官布告で、昭和22年に撤廃されていますが、現在の基準になっています。


続柄

父母、義父母:12~13ヶ月

子供:3~12ヶ月

祖父母:3~6ヶ月

兄弟姉妹:1~6ヶ月

曽祖父母、伯叔父母: 喪中としない


これらは、一般的ですが、故人との付き合いの程度によっても変わるので、あくまでも参考程度のものです。


喪中の過ごし方

控えるべきこと。


1、お正月(新年)のお祝い

お正月(新年)を迎える準備となる門松や、しめ縄などのお正月の飾り、鏡餅、おせち料理などの用意も控えます。

年賀状もお正月のお祝いの一つとなるため、控えます。


その代わりに、年賀状を送らないことを伝える、「喪中はがき」を出します。

これは、新年の挨拶を欠くことを知らせる目的のため、年賀状より早く出します。

喪中はがきの発送の時期は、11月から12月15日までに、相手に届くようにします。

それ以降の日程は、年賀状と行き違いの可能性が出てきます。また、12月後半にご不幸があった場合に、

1月8日から2月4日の間に、「寒中見舞い」として、喪中の旨を伝えるはがきを送ります。


2、結婚式などの慶事(お祝い事)への参加や実施

喪中には、結婚式などの慶事(お祝い)の出席も、控えるべきとされています。

なお、結婚式など、前から計画していたお祝いには、故人との関係にもよりますが、忌明け(49日)を迎えていればいいという説もあります。

当事者、参加者どちらにとっても、忌中のお祝い事は避けますが、ご本人の気持ちが最も大切とされています。

もし迷う時は、周囲と相談して決めるのが最も適切でしょう。


3、神社への参拝や、神棚へのお供えを慎む

忌明け(49日)するまでは、神社への参拝は慎みます。

神棚には、白布や半紙をかけて、お供えも忌明け(49日)まで控えます。

忌が明ければ(49日)、新年のお札を受けても大丈夫です。


喪中でも許されるとされるもの


1、お寺への初詣

神社は、死を穢れと捉えます。お寺は、そういった考えがありません。

また、神社でも五十日祭が済んで、忌明け(49日)を迎えていれば、初詣をしても良いと言われています。ただし、地域によっても神社での考え方が違う場合があるので、注意が必要です。


2、お歳暮、お中元

喪中でも、お歳暮、お中元は贈ることができます。また、相手が喪中でも問題はありません。

お歳暮やお中元は、日頃の感謝を伝えるために贈るもので、お祝いではないからです。

ただし、この場合も、忌明け(49日)を過ぎてから、贈ります。

また、紅白の熨斗(のし)も使わないようにします。


3、暑中見舞い、残暑見舞い

こちらも、お祝いではないので、送ることができます。


喪中についての考え方


故人との関係によっては、亡くなった後の悲しみは深く辛いものです。

そのため、喪中という期間を作り、故人を偲ぶことができるようにとされています。

また、期間も、厳密に定められているわけではなく、一般的な認識として参考にしながら、最も大拙にしたいのは、ご自分の気持ちになるかと思います。


ちょうど今は、クリスマスやお正月など、おめでたいお祝い事を迎える季節ですが、

もし、喪中に何をしたらいいか?どんなマナーや習慣があるのか?などと、ご自分の行動に迷う時には、ご参考になれればと思います。


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